実りの秋はおいしい秋
秋といえば「食欲の秋」。何を食べても美味しいんですよね。でも野菜でもなんでも、一年中季節を問わず店頭に食材が手に入るのは、便利で嬉しいですね。一方で、この食材の旬ていつ?と思ったことはありませんか?
食材の旬とは、最も多く収穫できる時期。市場にたくさん出回ることで価格的にも手頃になります。いちばんその食材が美味しい時期でもあります。それだけではなく、このときは栄養価も高くなります。たとえば、ほうれん草を例にとりましょう。夏のほうれん草は冬取れのほうれん草に比べるとビタミンCは1/3しか含まれないのです。冬のトマトは夏の1/2になってしまいます。温室育ちの冬のトマトと、まぶしい夏の太陽をたっぷり浴びた路地栽培のトマト。その味の違いは誰にでもわかるように、旬の作物は、自然のサイクルによって育った作物の最も自然な味を表しています。
四季のある日本で生活する私たちにとって、季節ごとの旬の食べ物は栄養の面以外にも、身体の健康のリズムと密接な関係があります。たとえば、夏野菜には火照った身体を冷やす作用や、暑さで奪われたビタミンCを補給する役目をもっています。秋には冬に備え脂肪の多い木の実や魚が旬を迎え、夏に弱った胃腸の調子を整えてくれるやさしい作用の野菜が美味しくなります。冬には身体を温める作用のある根菜が豊富になります。これからはカロテンが豊富な薩摩芋なども出回りますね。
毎日の食卓に「旬」の食材をとりいれて、季節を味わいながら元気な生活、いかがですか?^^